ドクターソルトです。
今回は、私どもが6年前から取組んでいる『隠岐糖尿病セミナー』について、ご紹介いたします。

医療スタッフのための勉強会『隠岐糖尿病セミナー』は、平成18年から、島後地区全体の糖尿病医療の底上げを目的に、当院糖尿病教育チームの全面的協力の下に、島後医師会、日糖協島根県支部、アステラス製薬との共催で、隠岐の島町役場、隠岐保健所の後援を得て開始されました。

隠岐糖尿病セミナー1
第2回隠岐セミナー参加者

今年は6月25日・26日に行われましたが、これまでの、同セミナーの足跡を辿り、島後地区にどのような変化が生まれているかをご紹介します。

第1回は、日曜日の9時から15時まで、オーソドックスに、糖尿病の治療・合併症、療養指導の実際など、6時間の講義形式で実施しました。
第1回セミナー後に実施したアンケートで、実習の希望が多く出たため、第2回から土曜3時間・日曜6時間の計9時間に延長し、セミナーに実習を盛込むことにし、インスリン自己注射、フットケア、口腔ケア等の実習を行いました。
第3回セミナーでは、SMBG(血糖自己測定)の実習を行い、また、実践的指導技術向上を目指して、当院で行われている糖尿病教室および教育入院カンファレンスを再現した、模擬糖尿病教室および模擬教育入院病棟カンファレンスも実演しました。

隠岐糖尿病セミナー2
SMBG実習

隠岐糖尿病セミナー3
模擬病棟カンファファレンス

隠岐糖尿病セミナー4
フェリーでの模擬カンファレンスの打合せ

第4回では、医療連携推進を念頭に、地元企画のパネルディスカッションを実施しました。
講師にも地元スタッフを加えるなど、地元スタッフリーダーを育てる試みも始めました。
また、全国的エキスパートを招いての特別講演を始め、福岡県立大学の安酸教授を招請しました。

隠岐糖尿病セミナー5
安酸教授の特別講演

第5回では、松江地域で開始した糖尿病地域共通連携パスを紹介しました。
特別講演には近畿大学の池上教授を招請し、糖尿病の調理実習運営法の習得を目的に調理実習も行いました。

隠岐糖尿病セミナー6
医師も調理実習に悪戦苦闘

セミナー終了後に、糖尿病対策会議メンバーに地元セミナー実行委員が加わった糖尿病対策検討会が開催されるようになりました。
第6回の今回は、地元企画で、地域の糖尿病診療、医療連携の問題点をテーマにしたグループワークを行い、今後の糖尿病対策に繋がる活発なディスカッションが行われました。

隠岐糖尿病セミナー7
グループワークでの活発な討論

特別講演には京都医療センターの坂根先生を招請し、前年に引き続き、糖尿病腎症食の調理実習を行いました。
セミナー終了の糖尿病対策検討会では、グループワークで提起された解決策を具現化することが確認されました。

このセミナーが地域に定着するに従って、いろいろな変化が生まれました。
隠岐病院では地域完結型医療への転換が進んでいませんでしたが、このセミナーをきっかけに、糖尿病対策の医師が配置されるようになり、地域完結型に向けて動き出しました。
医療機関と町役場との連携が図られるようになり、糖尿病患者登録システムが開始され、役場での栄養指導、糖尿病教室が開催されるようになっています。
地区糖尿病対策会議にも、同セミナーの実行委員が加わることにより、より実効性のある糖尿病対策が可能となっています。
島根県下でも秀でた糖尿病対策の組織作りが行われており、今後の発展がとても期待される状況となっています。

隠岐糖尿病セミナー8
第6回隠岐セミナーの懇親会で


世の中と「もっとクロス!」しよう、日赤。
もっとクロス!ポスター


松江赤十字病院ホームページ
松江赤十字病院糖尿病・内分泌内科



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2011.09.14 Wed l 院外研修会・講演会 l top