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こんにちは、タケノコです。
先日、事務の方々のご好意により当院の応接室で松江赤十字病院の蔵書
『朋百舎密書(ぽんぺせみしょ)』
を拝見させていただきました。

幕末の長崎に海軍伝習教官として徳川幕府から招かれたオランダ人軍医ポンぺ・ファン・メールデルフォールトは、
長崎郊外に設立された日本最初の西洋式病院とその附属医学校において5年間にわたり日本人医師の教育にたずさわりました。
『朋百舎密書(ぽんぺせみしょ)』は、この時ポンぺが医学生のための基礎教育として行った化学講義の内容を記録した手書きの本です。
本は革の背表紙の洋装の2冊です。

IMG_0964.jpg


ペン書きのオランダ語で、きわめて整った筆跡で精緻に書かれています。
鎖国下の江戸時代に、西洋の医学を獲得しようと懸命だった当時の若い医学生たちの熱い気持ちを思い、
本を手に取ってページをめくらせていただいた時には身が引き締まる思いでした。

さらに興味深いのは、なぜこの講義録が松江の当院にあるのかということです。
大阪大学名誉教授 芝哲夫氏の推察は以下のとおりです。

【松江の第9代藩主 松平斉貴(なりたか)[隠居後には斉斎(なりとき)]は
洋学を好み江戸藩邸内に洋学校を設立して多数の洋書を購入させた。
松江にあらためて洋学校が開設された際に、江戸から松江に書籍が運ばれた。
『朋百舎密書(ぽんぺせみしょ)』はそこに含まれていたのであろう。】

松江出身の私としては、江戸時代に中央から遠く離れたこの山陰地方にあって、
先達が世界に向かってアンテナを伸ばしていたという事実が、ことのほかうれしく誇らしく、勇気づけられた思いでした。

参考文献:内田正夫 松江赤十字病院蔵『朋百舎密書』 化学と工業 Vol.64,8, 2011






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2020.11.11 Wed l 病院いろいろ l top