さる3月7日、日本化学会から連絡を受けました。

「松江赤十字病院所蔵の『朋百舎密書』を平成22年度の化学遺産に認定します。」

なんと、当院所蔵の古医書「朋百舎密書(ぽんぺせいみしょ)」が日本化学会から化学遺産に認定されるとのこと!
この「朋百舎密書」は、オランダ人軍医ポンペが1857年に長崎の商館医として来日し化学の講義を行った際に、弟子の一人である松本良順(後に幕府医学所頭取、明治政府初代軍医総監)らがオランダ語の筆記体で記録した日本最初の化学講義録です。
この「朋百舎密書」がわが国の化学の黎明期に果たした役割は大きく、そのありさまを伝える同書は貴重な「化学遺産」であると日本化学会から高く評価され、認定となったのです。

化学遺産認定1

松江赤十字病院の前身は、1876年(明治9年)に患者を診察する傍ら、医学生の養成を行うことを目的に開設された松江公立病院であり、藩校時代の書物、機械類を借り受けて医学生の養成が行われていました。
当院にはその時に使用したと思われる古医書が多く保存されており、古医書については今までに病院のホームページなどで紹介してきました。

島根の一病院がこのような大それたものをいただくとは信じられない出来事です!!

受賞式は、3月11日に起こった未曾有の東日本大震災により延期となり、ようやく5月25日に執り行われることになりました。
会場である化学会館は、御茶ノ水駅から近く、山の上ホテル(往年?作家達が部屋にこもって原稿を執筆している閑静なホテル)のすぐ近いところにありました。

化学遺産認定3

表彰式は、日本化学賞、各分野の学術業績を讃えた化学技術賞、進歩賞などの後に化学遺産認定賞の授与があり、
いよいよ、松江赤十字病院№007号、日本最初の化学講義録「朋百舎密書」が認定されました。
重量感のあるクリスタルの認定証を手にし、松江赤十字病院の歴史を実感するとともにアカデミックな雰囲気に浸ったひとときでした。

化学遺産認定2

終了後、化学会員から大切な史料の保存のためにまた来院したいとの申し出があり、学術界に貢献できれば光栄だと思いました。
この史料は現在、病院の応接室に静かに保管していますが、今後みなさんに公開できる機会を作りたいと思っています。
もうしばらくお待ちください。

by 古医書にはまってしまった森脇美智子


世の中と「もっとクロス!」しよう、日赤。
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2011.06.10 Fri l 病院いろいろ l top