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救護班第1班として活動しました、形成外科の安楽です。
救護から帰院後1ヵ月を経過しました。
遅ればせながら第1班の活動報告をさせていただきます。

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(前編からの続き)

救護所で山梨赤十字病院のDMATから引き継ぎを受け、いよいよ活動開始となりました。
当班の担当は救護所での診療および周辺4か所の避難所での巡回診療でした。
活動内容は活動本部があり指示を受けるわけではないので、事務職員が情報収集、車の運転、食事の準備、拠点設営、医事受付などを行いました。

救護班第1班6

診療では昼間は2班に分かれ巡回診療班と救護所での待機班に分かれて活動し、夜間も救護所を24時間開放とするために、交代で待機して受診に備えました。

救護班第1班7


まだ地震発生から3日目でしたので、一見被災者の方は元気で、島根から救護に来たことに感謝され、お礼にとただでさえ不足している食料の中から、配給された魚の干物をさし出そうとする方がいたりなど、極限の状態でも他人を思いやる心にふれ、私たちが心の救護を受けた思いでした。
しかし、活動2日目以降は徐々に体調を崩す方が出てきて診療も忙しくなってきました。
投薬、点滴処置、褥瘡処置などを行いました。

救護班第1班8

夜間にグループホームからの避難者が意識消失から呼吸停止し救急搬送を要請したり、あっという間に3日間が過ぎて行きました。
3日目の午後、益田赤十字病院のチームと交代し帰路につきました。
帰りは東京まで車で移動し、羽田空港から飛行機で帰還しました。
救護を無事終えることができ満足感を感じつつも、避難所の被災者に心は残っている状態で、心体分離という感じでした。


現在、報道によるとひたちなか市の避難者は0で、避難所は閉鎖になっているようで、ライフラインも回復し復興に向かっているようです。
まだまだ避難所生活を余儀なくされている被災者はおられますが、復興が早期に完了して、ひたちなかのしあわせプラザに避難されていた方々を始め今回の震災被災者の方々に一刻も早く「本当のしあわせ」が訪れることを祈ってやみません。

帰院後日常業務に日々没頭していますが、心の一部は被災地に残してきていますので、救護が不要になったときに我々が運んだ支部の救護用の車両が島根県支部に帰着したときが第1班の本当の救護の終了になるような気がします。

救護班第1班9


最後になりましたが、救護班第1班のみなさん、支援をしてくださった島根県支部、病院のみなさん、ありがとうございました。


2011.04.28 Thu l 赤十字の活動 l top